Combined Hard and Soft ~書斎ガレージ~

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

草枕の道 2  

山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。
智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。

1906(明治39)年に「新小説」で発表された夏目漱石の「草枕」。
熊本県玉名市小天温泉を舞台に「非人情」の世界を描いた作品。

1896(明治29)年4月13日に池田停車場(上熊本駅)に降り立った満29歳の漱石。
熊本市の第五高等学校(熊本大学の前身)に英語教師として赴任し、1900(明治33)年7月に文部省の第一回給費留学生として英国に渡るまでの4年3ヵ月を過ごします。

熊本赴任の2月後に結婚した漱石が、同僚の山川信次郎と小天温泉に旅をしたのは、滞在期間中の1897(明治30)年暮れのこと。

ちなみに「草枕」では1904年(明治37年)2月8日に始まり1905年(明治38年)9月5日に終わった日露戦争が時代背景として描かれています。
話が前後するので整理すると、小天温泉の旅を素材に書かれた「草枕」は旅の9年後に発表され、その9年の間に起きた日露戦争が時代背景として盛り込まれたということになります。


前置きが長くなりましたが、冒頭にあげた「山路」を辿りました。


距離:43.1km
最大標高差:391m
平均斜度:(上り5.9%、下り4.8%)
獲得標高:(上り922m、下り930m)
※ 車道ではない「石畳の道」付近など一部正確にトレースできていません。


4年3ヵ月の熊本滞在期間中6回の引越しをした漱石。
小天温泉への旅に出た1897(明治30)年12月31日に住んでいたのは第3旧居。
かつて大江村にあった第3旧居は、水前寺公園の洋学校教師館敷地内に移築され現存しています。
漱石第3旧居


第五高等学校(熊本大学の前身)と大江村(大江)から程近い藤崎八旛宮からスタートし、熊本城を左手に見ながら西南戦争の激戦地のひとつ段山(だにやま)を経て島崎地区を縦断、曲がりくねった鎌研坂を上ってひとまず鳥越峠に向かいます。

藤崎八旛宮参道にて
01a_20130908095942802.jpg


浮島神社「自転車お守り」
02_20130908095944707.jpg


島崎1丁目のY字路
このY字路は熊本日日新聞社が発行した江戸末期・明治初期の古写真集にも掲載されおり、地形は当時のまま残っています。
03_20130908095945e04.jpg

左に行けば石神山、右に行けば荒尾山。
画像中央右側の荒尾山を経て画像中央左側の金峰山麓へ、そして山の向こう側へと進んでいきます。

延命水
環境省・平成の水百選に「金峰山湧水群」として選出されています。
延命水
04_20130908095947d07.jpg


近接する第3代肥後藩主綱利公の庭園「釣耕園」や藩医・村井家の別荘「叢桂園」の水源にもなっています。


天平宝字年間(757年~764年)に建立された曹洞宗 霊峯山「岳林寺」
岳林寺
05_201309080959411ab.jpg


あらおはし(荒尾橋)
06_20130908100131d1e.jpg


荒尾橋から見る熊本市内とその向こうの阿蘇山
07_20130908100133966.jpg

標高105.7mの荒尾橋から2.3kmの曲がりくねった「鎌研坂(かまとぎざか)」を上れば標高273.6mの鳥越峠の茶屋に至ります。

曲がりくねった新鎌研坂を突っ切るような形で旧鎌研坂も残っています。
08_201309081001348d3.jpg


石畳の石が点々と残る旧鎌研坂
現在でもハイキングコースとして使われています。
09_20130908100136772.jpg


標高224.5mの地点から見る熊本市と阿蘇山

日陰になる場所も多く、金峰山湧水群というだけあっていたるところから水が湧き出し、道路脇の斜面を流れ落ち、場所によっては路面を横切って流れ、大量の湧水が側溝を流れているので見た目より涼しい。
10_20130908100130bc0.jpg


少し判りにくいかもしれませんが、湧水が小さな滝となって右上から流れ落ちています。
11a_20130908100344a50.jpg


鳥越峠の茶屋
12_2013090810034507f.jpg


「おい、と声をかけたが返事がない」の場面で登場する「峠の茶屋」。

当時、漱石が辿ったルートにはもう1つ野出峠の茶屋があり、どちらかを取り上げたものと言われています。
峠の茶屋
14_2013090810034881d.jpg

現在の鳥越峠の茶屋は「峠の茶屋公園」として平成元年に復元された施設。
13_20130908100346877.jpg

15_20130908100342a8a.jpg


中には古い写真や書物、古道具などが展示されています。
16_201309081005529fa.jpg

敷地内にはもう1棟茅葺屋根の建物があり、そちらでは郷土料理を食することも出来ます。
当ブログ過去記事「金峰山トレーニングコース」

100mほど離れたところにある鳥越峠の茶屋跡。
竹林の中にあった茶屋は1935(昭和10)年に解体され、現在は古井戸が残っています。
17_20130908100551e0a.jpg






ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

category: 自転車ツーリング

thread: 自転車旅行 - janre: 旅行

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://brassbadge.blog.fc2.com/tb.php/684-3cee4915
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。